ローマのパンテオンからすぐの細い脇道に入ると、そこでは女性革職人〝アントネッラさん〟が営む小さな革工房に出会うことができます。
路地裏の素敵な工房
こちらの革工房「Il Gancio」(イル・ガンチョ)は、アントネッラさんがこの場所で40年以上も営んでいる工房兼ショップ。
イタリアの昔ながらの革工房の伝統を守りながら、革職人としての仕事を心から愛し、小さな工房で遊び心のある色とりどりの革製品を作り続けています。
アントネッラ職人の想いとこだわり
その手で彼女が「創るモノ」
〝私はこの仕事に本気で恋をしてしてしまったのね。その気持ちは今もずっと終わらずに続いているわ〟
お洒落でクールな雰囲気のアントネッラ職人ですが、その素顔を気さくで優しい方。
アンニュイなイメージの彼女が、少し照れながら初恋の思い出でも語るように「仕事への想いとストーリー」を話してくれたことがあります。
それは、建築士になる夢を叶えるために大学で建築学を専攻していたアントネッラ職人が、〝残り8つの試験をクリアすれば卒業〟という頃のこと...。
〝情熱〟と〝ひとつの決心〟
大学生活の合間に、親戚が営む職人工房のお手伝いをしながら「モノづくりの世界」に触れていた彼女。その胸の中には、日に日に芽吹いてゆく〝ひとつの想い〟があったそうです。
職人工房で過ごす時間の中で出会ったのは、心で感じながら〝革に触れること〟〝デザインすること〟〝バックをつくること〟...
〝モノづくり〟をしながら過ごす時間の中、大学の勉強では学び感じることができなかった「胸の奥がときめくような感動」を心で感じていたのです。
次第に革工房の仕事に情熱を感じるようになっていった彼女は、いつしかこの仕事へ純粋に想いを寄せるようになっていました。
あと少しで叶う「建築士としての将来」がありながら、胸の内で募っていくのは〝創ることへの情熱〟と現実の葛藤。
そして彼女は、最終的に自分の中に芽吹いた「大切な想い」を選びました。それが、アントネッラさんの〝始まりのストーリー〟です。
お店はどんな雰囲気?
女性のお土産探しにおすすめ!
お店には建築学を学んだ彼女ならではの、独自の感性から生まれる色とりどりの革雑貨が並び、商品に使用している革は〝なめし〟の際に化学薬品を一切使わずに作られる「ベジタブルタンニンレザー」のみ。
特に印象的なのは、同じデザインの商品を色違いで何種類も制作することで、商品のカラーバリエーションが豊富なこと。
昔ながらの「職人工房」という固いイメージを覆すような、明るくカラフルで華やかな雰囲気の工房兼ショップとなっています。
オリジナルデザインが光る革製品たち
天井や壁を利用して上手にディスプレイされているカラフルな革製品たちは、シャンデリアの照明にも本当に素敵に映えてくれるので、〝職人工房〟というよりも〝アパレルショップ〟といった感じのお洒落な店内。
男性職人の工房で作られるような「カチッとしっかりしたイメージの革製品」とは違った〝遊び心のあるカラーとデザイン〟がとっても魅力的。
カラーバリエーションが豊富な小銭入れなどの小物類や、お洒落で可愛いキーホルダー、カジュアルで使いやすいポシェットなどが数多く揃っています。
価格も他の工房に比べるとリーズナブルなものとなっているので、〝お店に入るだけでワクワクした気持ちになる〟というのは、女性にとっては本当に嬉しいところ。
ローマの革工房兼ショップ「Il Gancio」
アントネッラ職人がデザインするベルトの留め具がフックの形をしていたり、工房のロゴマークの「G」の文字がフックの形をしていたりと、女性ならではアイデアがいっぱいのお洒落なショップです。
名称 | Il Gancio |
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営業時間 |
10:30〜19:30
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アクセス | Via del Seminario, 83, 00186 Roma RM |
電話番号 | +39 06 679 6646 |
HP | facebookページ |
営業日 | ●月~日曜日(場合により定休日あり) |
※50€以下のお買い物の場合はクレジットカード決済ができませんので、ご注意下さいね!
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まとめ
アントネッラ職人の胸に芽吹いた「情熱」と「想い」は、あの日から少しも変わらないままここにあります。
他では見つからないようなキュートなバッグや、カラフルで独創性のあるお洒落な革雑貨たちは、彼女が選び歩んできた「たったひとつの物語」から生まれ、出会うべき誰かのために作られた一点モノばかり。
日本文化が大好きで、東洋についても興味津々のスタッフの〝ステファーニアさん〟とアントネッラさん。女性ばかりの工房では、いつもお喋りに花が咲いています(笑)
どの商品もキラキラとお洒落に輝いて見えるのは、出会いを大切にしてきた彼女の〝想い〟が、商品のひとつひとつに大切に刻み込まれいるからこそ☆*.。。
皆さんのひとりひとりが、こうやって「ローマ」と「日本」のストーリーを繋げていく〝大切なたったひとりの存在〟だと私は思っています[wp-svg-icons icon=”smiley” wrap=”i”]